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陸海空 -Caress of Venus- 第一章 第三話

2005/11/28 00:12 [Mon]
09-01

 特にする事ないんだよなぁ、と思いつつ歩く。
 つぅかこの二人が俺と一緒に帰る理由はあるのか?
公人「言いづらいんだが、二人は帰る必要ないんじゃないか?」
空  「公人さんの頭痛が酷くなって倒れるといけませんのでお供します」
夏海「クー、さっきの頭痛は精神的なものよ。伊達がいなきゃ問題ないって」
空  「そうなのですか…… では、公人さんが伊達さんと出会わないように善処します」
 その台詞だと善処って何となく不穏なイメージに取れるんだが勘違いだろうか……
公人「まぁ、俺はする事ないし部屋に帰ろうと思うんだけど──」
空  「公人さんの部屋ですか。楽しみです」
夏海「まぁ、今日は暇だし付き合ってあげるわ」
 ……相変わらず俺の意思とは関係なく話を進めるんだな。
夏海「そうだ。丁度いいし、引越し済ませちゃいましょ」
空  「夏海、それは実によい提案です。早速車の手配をしましょう」
公人「ちょっと待て。俺は何の用意もしてないんだって、そう簡単に準備が出来るわけないだろ……」
 その後については激しく割愛したいのだが、車が到着する間に手際よく二人によって荷物が纏められ、生活に必要なものとゴミに分けられた。
 しかもゴミとして不当に虐げられた愛蔵のビデオコレクション、年齢指定付き絵本……
 当然二人の検閲が入り、趣味の方向性や深度について事細かく議論された。
 最悪な事に、それを詰め込んだダンボール箱にバイオハザードマークを書き込まれ、研究資料として厳重保管と言い渡される。でもそれって生物災害なのか?

 不思議な事に片付け&運搬で12時、3人でゆっくり食事をして部屋の掃除&家財搬入で午後2時。驚異的なスピードで引越しが済んでしまった……
 しかも各種手続きはほぼ完了している。
 人知を超えた処理能力だ……



09-02

夏海「思いの他簡単だったわね~」
空  「えぇ、持ち込む荷物もそれほど多くありませんでしたから」
 そりゃそうだろ。家電製品は殆ど要らない&古いと言って処分されたし、実質持ってきたのは書籍と衣服くらいだし……
公人「ところでマイフェイバリットアイテムの事なんだが──」
 二人の射竦めるような目で発言は撤回する。

空  「あのような物がなくとも、私に全て任せて頂ければ社会復帰出来るようにご奉仕します」
夏海「クーにはちょっと無理そうなのもあったけどね~」
公人「あ~」
空  「それは今後の努力次第で追々可能にしてみせます」
夏海「私なら今すぐにでも可能なんだけどね~」
公人「もしもし……」
空  「それを言うなら私に出来て夏海には出来ないものもありましたが」
夏海「う、……あんな趣味は更生させるべきものだし、正しい道に導いてあげるのが正道だわ」
公人「聞いてくれると嬉しいんだが……」
空  「私なら今すぐにでも欲求を満たして差し上げる事が可能ですし、公人さんを私の虜にする事すら不可能ではありません」
夏海「うわあ、クーったらヒドイ女ね~。私の愛で正常な嗜好に戻してあげないとだわ」
 全然俺の声は届いていないようだ……
公人「…………買い物に行ってくる」
空  「そうですね、生活必需品など買い揃えなければいけませんし」
夏海「仕方ないわね、私が色々と選んであげるわ」
 俺の声聞こえてたたのかよ……

 駅前にあるデパートへ行き細々とした生活用品を買い直したり、何故か俺の衣服まで見て廻る。
 記念にするとか言ってお揃いの食器を新調したり、俺の意見ほぼ無視で似合う似合わないと言いつつ大量に衣服を買い込んでいく……
 一体その金は誰が払うのですか?



09-03

夏海「う~ん。結構買い込んだわね~」
空  「持てない分を配送して貰うといっても、まだこれだけ荷物がありますからね」
公人「つぅか今は払って貰ったから買えたけど、一体誰の金だと思ってるんだ……」
夏海「別に支払って貰おうなんて思ってないからいいわよ」
公人「ぉぃぉぃ、軽く30万超えてるぞ……」
空  「それくらいの蓄えはありますので公人さんは心配なさらないで下さい」
公人「そういう訳にはいかないだろ」
 夏海は妖しい微笑を浮かべて擦り寄ってくる。
夏海「そこまで言うのなら、今日から私の為に奉仕して貰おうかしら」
空  「夏海、それは妙案です。私もそれに賛成します」
公人「マテ。往来でそういう事を言うなと言ってるだろうが」
 纏わり付く二人を引き離し脱力する。様々な視線でこちらを伺う人の波。
夏海「オーライ? あぁ、OKって事ね」
空  「意味は違いますが、その解釈を今はお勧めします」
公人「疲れる……」

 どこからか歓声が聞こえてくる。見ると駅前の広場に物凄い人だかりが出来ていた。
公人「あれ何だろ。何か歌が流れてきてるような気がするんだけど」
夏海「ん~、アイドル系? ちょっと見てみる?」
空  「私は特に興味ないのですが、二人が行くなら付き合います」
公人「夏海に任せるよ。荷物も重いものは配送して貰ってるし」
夏海「それじゃ少し覗いてみましょ」
 野次馬根性丸出しの夏海は期待で踊りだしそうな勢いだ。
 口に出したら殴られるけど。

 簡易特設ステージといった感じの舞台上で歌い踊る女の子。
 そして簡易テーブルを並べ、グッズらしき物を販売しているらしい黒ずくめの男達が見えた。
夏海「……帰るわよ、公人」
 冷徹な口調で告げ、くるりと踵を返す夏海。
女  「あれ、帰っちゃうの~? 人の顔見て逃げるようにしなくてもいいじゃん」
 声はステージ横に置かれたスピーカーから流れてきた。



09-04

 夏海は振り向き、女を睨む。
夏海「興味失っただけよ、気にしないで続けて頂戴」
 先程まで歓声を上げていたギャラリーは、何が起こったのか判らずざわめき始める。
空  「帰りましょう」
 クーは俺の手を掴むと歩き出す。一体何が起こってるのか理解できなかったが、二人の態度が尋常ではないので何も聞けず付いていくしかなかった。

 歩道に大きな影が降り、前方に先程の女が舞い降りる。
女  「いい態度じゃない。私のステージ、雰囲気悪くなっちゃたわ」
 慌てて後を向く。先程のステージからは30m弱。今立っている場所を考えると最低でも10mは跳んで来た事になる。
公人「い、一体何者なんだ……?」
女  「名前くらいは教えてあげるわ。降天の声妓、マイよ」
 夏海がイラついた声で吐き捨てるように声を出す。
夏海「で、そのバク転のセーギが何の用?」
マイ 「貴方の連れは生意気ね」
 そう言うと物凄い速度でこちらに飛び込んで来る。気が付くと喉を掴まれ片腕で宙に引き上げられていた。

空 「公人さんを離しなさい!」
 クーは荷物を投げ捨て、マイに突進し脇腹に膝蹴りを叩き込む。
 だが衝撃で後ろに下がっただけで首を絞める力は緩まない。
夏海「マイ! ふざけるのも大概にしなさいよっ!」
 マイは呆れたように溜め息を付くと、こちらを見て口を開く。
マイ 「貴方、運が悪いわね。状況が判らないような女の相手をしなきゃならないなんて」
 そう言って首を絞める力を徐々に強める。全身の力が抜け始め手にしていた袋を落とす。
夏海「クー、マイの腕を!」
 二人は一斉にマイに飛び掛るが、マイは寸前で俺の首から手を離し後ろ向きに飛ぶ。
マイ 「あ~怖い怖い。 ……飽きたから帰るわ~」
 そう言い残すと飛び跳ねるようにして去ってゆくマイ。
 駆け寄ってくる二人に抱き起こされる。
 ホント長閑ながらも刺激的な生活だよ……



09-05

空  「大丈夫ですか、公人さんっ」
公人「大丈夫、大丈夫だから興奮しないで。それよりも荷物拾ってきなよ」
 息苦しかっただけで特に問題ないので、すぐに立ち上がる。
夏海「荷物拾ってきたわよ」
 クーは俺の袖を掴んだまま俯いている。
公人「クー大丈夫? あ、そういえば……」
 慌てて先程落としてしまった袋からケースを取り出す。
 蓋を開けると、記念にと買ったティーセットは修復出来ないくらいに割れてしまっていた。
 クーは悲しげな瞳でそれを見つめると欠片を数個取り出し直そうとする。
 だが、一度壊れた磁器はそんな事では直らない。

夏海「クー……」
 クーは磁器の破片を握り締める。
 手の平から数滴血が落ち始め、慌てて二人で手を開かせようとする。
公人「クー、やめろよっ。そんな事してもカップは直らないんだぞ!」
夏海「馬鹿な事はやめなさい! カップは買い直せばいいんだからっ!」
 何とか手を開かせ血に濡れた破片を取り出す。
 幸い傷自体は深くないようだが、クーが放心状態のままなのが気になる。
夏海「今は取り敢えず喫茶店に行って手当てするわよ」
 二人してクーを支えると喫茶店『せしる』まで歩き出した。

益田「いらっしゃ~…… クーちゃんどうかしたの!?」
夏海「説明は後でしますので救急箱貸して下さい」
 マスターは救急箱を夏海に手渡すと、数枚の濡れタオルを持って来てくれた。
 濡れタオルで血を拭うと、クーの小さく綺麗な手に数本の傷跡が現われる。
 夏海は傷口を消毒し、傷薬を染み込ませたガーゼを当てると包帯を巻く。
夏海「大丈夫? 痛くない?」
 クーはこくりとただ頷く。
益田「今日は奢るからゆっくりしていって」
 と、紅茶をそれぞれの前に置いてカウンターに戻る。
 俺がクーにしてあげられる事が、実はホントに少ない事に気付いた瞬間だった。



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