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陸海空 -Caress of Venus- 第一章 第七話

2005/12/02 23:07 [Fri]
13-01

マイ 「くっ。このくらいでいい気になられたんじゃ、私の立場がないわ! 私のマスクを用意しなさいっ!」
 ソデから現れたタイツ男がマイのマスクを手渡す。それを前後に割り、被る。
来栖「それで対等になったつもりか?」
マイ 「ふふ、そんなわけないでしょ。これでアンタなんて手も足も出なくなったのよっ」
 華姫は肩を竦める。
華姫「所詮その程度の女ね。いいわ、来栖。軽く捻ってあげなさい」

 来栖はマントの留め金に手を伸ばすとマントを投げ捨てる。
 マントの下にはやはり純白のレオタード状のボディスーツ。華姫のものよりフレアが大きくオーガンジーのような布がふんだんに使われている。
 そして、マスクを前後に割ると脱ぎ捨てる。切れ長の澄んだ目を持つ整った顔が現れた。
来栖「これではまだハンデにもならないが、君の力が及ばなかったという事で諦めてくれ」
   『うおおおぉおぉぉぉおおぉっっ!』
 それまで戸惑っていた観客から盛大な歓声が上がる。
 黒服達の動きにも変化が現れた。数人の黒服が沢山の段ボール箱を抱え、テーブルまで運び込み始めたのである。
 そこには来栖と華姫の様々なグッズが並び始めた。
 先を争ってそれらを買い集める群集。

 あははは、と笑う華姫。
華姫「ギャラリーまで奪われたらマイには何も残らないわね」
 華姫の瞳に小さな男の子に姿が映り込む。最前列まで見に来ていた子供のようだ。
 舞台を降り、しゃがむと話しかける。
華姫「坊や、手伝ってくれる?」
 手を差し伸べるが子供は怯えて後退りする。あぁ、ごめんね~と言うと華姫もマスクを外す。マスクの下には優しい表情をした綺麗な女性が存在していた。



13-02

 その表情を見て子供は恐る恐る手を差し出す。
 そのまま男の子を抱きかかえると、華姫は舞台に飛び移る。
華姫「さぁ、正義の味方さん。この小さな坊やを助けたかったら来栖を倒してみなさい」
 華姫を見て呆然としていた観客の熱気が一気に膨れ上がる。
 テーブルの前に待機している黒服が怯えるほどの購買欲だ。

来栖「では、私は悪の味方としてマイを倒せばいいのだな?」
マイ 「ふ、ふざけるのもいい加減にして貰うわ! マスクなしで私に勝てると思ってるなんて馬鹿にしてるの!?」
来栖「事実だから仕方があるまい。理解出来ないなら掛かってくるといい、君のような者でも実際に体験してみれば理解できるだろう」
華姫「今ならルール違反を犯した一柱を征伐する、という大義名分もあるわよ?」
 ね~、と胸に抱いた男の子に微笑みかける。

マイ 「医療班、倒れている者を下げなさい!」
 マイの号令で、ソデから現れた胸に赤十字のマークを付けた白タイツの男達が、気絶している男達を運んでいく。
マイ 「じゃぁ本気を出してあげるわ。せいぜい後悔しないことね」
 マイは突風のような速度で来栖に飛び掛る。素早い連携で攻撃を加えるが、来栖は左手のみでその攻撃を凌いでいく。
来栖「ほう、思ったよりやるな。だが、私は右手をまだ使っていないぞ」

マイ 「くっ、なぜ来栖如きにこの私が……」
 全ての打撃を凌がれ、マイは仕方なく間合いを取り直す。
華姫「マイが弱いからに決まってるじゃない」
 来栖は儀礼杖を床に置くと、マイに向き直る。
来栖「さぁ、遊びは終わりにしよう。本気でかかってくるといい」
 割れるような歓声が沸きあがり、来栖コールが屋上に響き渡る。
来栖「しまった、私は悪の味方だったな。目立ち過ぎては正義の味方に悪い」
華姫「来栖。それを言うなら悪の手先よ」



13-03

マイ 「何馬鹿なこと言ってるのよ!」
来栖「ふむ、そうなのか…… まぁ待て、コレは重要な事柄だぞ。まず、悪の手先という事は悪の組織があり、その尖兵として悪事を働いている事になる。そして正義の味方という事は正義という存在があり、その味方と言うだけで正義そのものではないのだ」
マイ 「……だから何なのよ」
来栖「つまり、絶対的な正義ではない君は絶対的な悪の元で働く私には勝てない。絶対的な力とそれ以外の力の歴然たる差だ」

   『おおぉぉぉぉーーーー』
 何の確証もない理論。言ってみれば詭弁の類だったが、自信満々に言い放つ来栖の話術に飲み込まれる観衆。
 そして、その煽りを受けてマイは怯んでしまう。
華姫「……普通に考えれば適当なこと言ってるだけって分かるでしょうに」
マイ 「例えそうだったとしても…… 最後に正義は勝つのよっ!」
 いつの間にかマイは正義の味方になり切っていた。

 全ての力を出し切り来栖に打撃を加えるマイ。風圧で来栖の髪や装飾が揺れるが、来栖はその場に以前と同じように立ったまま微動だにしない。
マイ 「何で当たらないのよっ!」
来栖「君の攻撃は無駄が多すぎる。せめて一秒間に三打多く打ち込めれば当たるのだがな」
 そう言って一歩踏み込む来栖。マイは盛大に吹き飛ばされ、舞台の支柱に叩き付けられる。
 床に崩れ落ち、むせ込む。
華姫「まさか一撃で終わりなの? 大した事ないわね、バク転のセーギって」
 目の前で物凄い光景を見せられ、ぽかーんと口を開いている子供を抱き直すと、一人ずつ指差し口を開く。
華姫「三人の中で誰が一番好き?」
 その小さな男の子は三人を見比べ少し考えると華姫を指差す。
華姫「あら、嬉しいわね~。じゃぁお礼しなきゃ」
 そう言うと舞台を飛び降りて黒服に近づいていった。



13-04

 貰うわよ、と黒服に言うと、自分が被っていたマスクと同じ図柄のお面を手に取り子供に
 手渡す。
華姫「来栖、それくらいじゃ気が済まないとは思うけど私に代わってよ。この子の期待を裏切っちゃ悪いでしょ」
来栖「そうだな。今日の賓客の意思は裏切れないか」
 来栖は華姫から子供を預かると、手にしたお面を頭に付けてあげる。
来栖「これで、あのお姉ちゃんと同じになったぞ」
 涼しげに微笑む来栖の笑顔を見てあどけなく笑う。

マイ 「今更出てきて、弱った者の相手しか出来ないわけ?」
華姫「私は来栖ほどのスピードが出せないから、更なるハンデをあげるつもりで出てきてあげたのよ。感謝なさい、バク転のセーギの味方さん」
マイ 「ふっざけるなぁぁぁーーーっ!」
 どこにそれだけの力が残っていたのかと思える速度で飛び掛る。
 それに合わせるように華姫は拳を打ち上げる。パキーーン、という硬質な音を立ててマスクと腕のプロテクターを破壊され、マイは吹き飛ぶ。
 舞台に叩き付けられた瞬間、床で小さな爆発が起こり、七色の煙が立ち昇る。
  『おおぉぉおぉぉーーーっ!』
 拍手とともに巻き起こる華姫コール。来栖に抱き上げられた子供もぱちぱちと拍手。
来栖「さて、少年。お姉ちゃん達と記念写真を撮ろうか」

 ポラロイド写真を手にして手を振る子供に軽く手を振る二人。
華姫「悪の手先が正義の味方倒しちゃったけど、どうしようか?」



13-05

 喫茶店の地下で見つめ合う二人。理由は勿論何からツッコムべきか分からなかったから。
公人「え~と、ヒーロー?」
益田「正義の味方とでも言えばいいかな?」
公人「まぁ普通は正義の味方だとは思うけど、何で俺が?」
益田「公人君は力が欲しくないかい? 例えば、あの二人を守るための力とか」
 確かに自分に出来る事が何かないかとは考えたが、ヒーローってのは突拍子もなさすぎる。
公人「だからってヒーローと言われても、ピンと来ないんですけど……」
 その言葉を聞いてマスターは機械に向き直り、ディスプレイに映像を流し始める。
 昨日の駅前での騒動が映し出される。
公人「これは昨日の……」

益田「今、日本の経済はある秘密結社に狙われている。現在はこの周辺地帯に限定されているが、着々とその手を伸ばし続けているのだ。君が昨日出会ったこの少女は、その尖兵に間違いないだろう。そこで、君には強化スーツを着込んで悪の野望を打ち砕いて貰いたい!」
 何か特撮番組でも見ている気分になる台詞。
公人「まぁ、一向にピンと来ないんですけど、何で俺が……」
益田「正義の味方に必要なのは愛だ! 人類愛とか郷土愛とか言ったところで、規模が大きすぎて実感が湧かないだろう。だが、君には護りたい人がいる筈だ。彼女達のために立ち上がり、悪の秘密結社を倒すのだ!」
公人「だから何で俺なのか……」

益田「…………バイト代は自給3000円ではどうだね?」
公人「うっ……」
 とても魅力的な条件が出てきて、ヒーローという存在に実感が湧き出す。
益田「勿論、それは喫茶店でのバイトに関してだ。正義の味方として活動、悪の手先を倒す度に能力給が追加される。しかも、医療関係も安心して任せてくれて構わない」
公人「ところで、マスターは一体何者なんですか?」
益田「喫茶店のマスターとは仮の姿…… その正体は有限秘密結社の司令官、益田だ!」
 普段の行動を見ているだけに、演技してるようにしか見えない。
公人「何で喫茶店なんです?」
益田「喫茶店。それが正義の巣窟の、古くから継承される真の姿だからだよ」
公人「巣窟って何となく嫌な響きですね」
益田「喫茶店に屯する正義の味方。黄色い奴はカレー好き。赤い奴は熱血。青い奴は……」
 長くなりそうだな、と感じていた。



13-06

益田「では、正義の味方になってくれるね?」
公人「危険な事もしますよね?」
益田「安心したまえ、先程も言ったとおり医療関係はこちらで用意するし。危険を少なくするためのルールが存在している」
公人「ルール?」
 遠くを見るような目をして虚空を見つめるマスター。
益田「……以前は確かにルールなんてものは存在しなかった。その為に我々も敵方も大量の犠牲者を出したよ。だが、そんな事が許される時代は終わった。今では警察機関や法関係で、以前のように無秩序に戦う事が出来ない世の中になった。そんな折、決定的な事件が双方に訪れたのだよ」

 冷静さを取り戻すかのように椅子に座るマスター。そして俺も座るように指示される。
公人「それで何が起こったんですか?」
益田「兵力バランスが崩れた。というか、バランス自体が存在しなくなった。双方とも壊滅寸前までお互いを潰し合ったのだよ。その時、運命のいたずらとでも言うのかな、首脳者会談を開くチャンスが出来てね。その話し合いで不可侵の協定。ルールが結ばれた」
公人「その話、長くなります?」
益田「……ルールについてはこれを読んでくれ」

 渡されたのは一枚の紙。
 そこには、一般市民を巻き込まない。破壊力を下げ決定的な打撃を与えない。など数箇条に及ぶルールが記載されていた。

 その時、昨日のクーの姿を思い出してしまった。カップを壊してしまい悲しむクー。
公人「正義の味方には興味はないんですが、悲しむ顔は見たくないんですよね…… それに借りた金は返さないと」
益田「そうか、やってくれるか! では、この外出許可証に……」
公人「やっぱり考え直していいですか?」
 外人部隊には送られたくない俺がいた。



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